肩関節の運動の基本・方法
目次:
運動を行う上での目標は
「痛みを出さずに動く範囲を大きくすること」です。
ここから、ブレずに行きたいです。
特に肩は足とは違い、無理に動かす人が多いです。
また無理な姿勢を続けて痛みを再現している人も多くいます。
焦ってしまうんです。
そのため痛みが出ない範囲で着実にステップを進めていくことが大切になります。
具体的なステップに進みます。
ステップ
1リラクゼーション
「腕を下ろした」運動です。
重力の方向に腕を垂らして動きを出していきます。
痛みがある場合は、肩関節周囲の筋肉が過緊張になっている場合が多くあります。
そのため、リラクゼーションやストレッチ目的で痛みのない範囲で動かします。
コッドマン体操に似ているものです。
2再教育
「四つ這い」での運動です。
肩甲骨と上腕骨の位置の再教育をしていきます。
痛みのない範囲で肩甲骨周囲のストレッチと可動域を出していきます。
体幹部の収縮も入り坐位での準備段階になります。
3坐位
「坐位」での運動です。
痛みのある方の手はそのままあげず、四つ這いの延長として実施していきます。
その為、手や壁、台のサポートを利用しながら運動範囲を大きくしていきます。
手をそのままあげるような動きは、痛い動き(代償動作)をする可能性が高いので補助をつけながらあげていきます。
坐位での運動では、体幹も必要となります。
立位の準備段階になります。
4立位
「立位」での運動です。
立位での肩をあげる運動はとても難易度が高いです。
その為、坐位までの段階が確実に出来てから行なっていきます。
まずは坐位と同じように、手や壁、台のサポートを利用しながら運動範囲を大きくしていきます。
最終的なゴールはScapula plane上での肩関節の動きを運動学習して再び痛みが出ないようにしていくことです。
特記事項:肩が動くということ
肩の動きは
上腕骨、鎖骨、胸椎(肋骨)、肩甲骨の動きで決定します。
どのステップでもこれらの動きのどこかが制限されていると動くことが出来ず
インピンジメントや滑走不全を生み出し痛みを発生させます。
その為、
整形外科的な評価
関節の動き
筋肉の状態
を「触診や動き」で常に評価していくことで経過を追っていきます。
以上、「肩の運動の基本」でした。