広背筋:胸腰筋膜の緊張をあげる
広背筋 c6-8胸背神経
総論
胸腰部の背側には胸腰筋膜という線維性の筋膜がある
胸腰筋膜は最長筋と腸肋筋の筋膜であり、それらを取り囲むように浅葉と深葉の2葉に分かれる。
浅葉: 上部 広背筋や下後鋸筋、 下部 大臀筋が付着
深葉: 内腹斜筋、腹横筋
これらに囲まれている多裂筋、最長筋と腸肋筋が協調して働き、
胸腰筋膜の緊張をあげることが重要。
広背筋と大円筋は停止に向かうにつれて合一し、
両筋肉が合わさる手前には2つの筋間には広背筋腱下包が存在している。
別称:
松葉杖の筋(crutch muscle)
木こりの筋(wood chopping muscle)
腋窩後方の軟部組織は、広背筋と大円筋で形成されています。
アナトミートレイン:
BFL(バック・ファンクショナル・ライン)
広背筋から腰仙連結を通して、
対側の仙骨筋膜、仙骨、大臀筋、大腿骨体、外側広筋へと繋がる。
SFAL(スーパーフィシャル・フロントアーム・ライン)
大胸筋や広背筋、上肢屈筋は硬くなりやすい筋肉
ストレッチで改善する必要がある。
同側FL(ファンクショナル・ライン)
体幹を安定させる
機能
肩関節伸展・内旋・内転
上肢を固定した状態では骨盤の挙上
働かないことでのデメリット
広背筋挫傷:広背筋の最上方線維が肩甲骨の下角部で引っかかり、摩擦ストレスを受ける。
広背筋症候群
:広背筋の攣縮により肩甲骨の外転や肩関節の外転・外旋が制限され、肘下がりなど投球動作に支障をきたすもの。rotator interval損傷やインピンジメントなどの虹的障害を惹起する可能性
肩甲胸郭関節の安定性低
:僧帽筋中部・下部の筋力低下が伴う頻度が多く、伴っていると前鋸筋とのforce couple機構が破綻し、過剰な肩甲骨の外転や早期での上方回旋がしょうじ、広背筋最上方線維への摩擦ストレスが増大する
脊髄損傷:脊髄損傷例が自立するためには、プッシュアップは最も重要かつ獲得されるべき動作の1つ。
短縮しやすい筋肉
:短縮すると肩関節屈曲の制限や肩関節屈曲時の過剰な腰椎伸展が伴う。
トレーニング方法
伸張方法:両ひじを体の正面でつけ、上方へ上げる