筋膜による痛みや筋出力低下の理由
▼ヒアルロン酸の運動生理学
運動によりヒアルロン酸は増加します。
phの低下(酸性化)が起き、ヒアルロン酸の粘性が増加します。
することによりヒアルロン酸の高密度化(硬結)が起きます。
▼筋膜とヒアルロン酸
・ヒアルロン酸は疎性結合組織に豊富であります。(Piehl-Aulin K,1991)
・深筋膜と筋表面に限局して存在します。(Mc Conbe D et al,2001)
深筋膜はヒアルロン酸を生成しています。(Klein DM,1999)(Ellis FD,1995)(Katzman BM,1999)
深筋膜に存在する線維芽細胞がヒアルロン酸の生成に寄与しています。
▼ヒアルロン酸の粘性増加
・四肢や体節の可動性低下はヒアルロン酸濃度を上昇させます。
・一週間以上の不動はヒアルロン酸濃度を上昇させます。(Okita M,2004)
・炎症組織でヒアルロン酸の増加が観察されます。(Cowman MK,2015)
・損傷した骨格筋のヒアルロン酸含有量は上昇します。(Torihashi,2015)
➡︎over useや外傷、不動、廃用、手術により、ヒアルロン酸の粘性が増加します。
▼筋膜機能障害による痛み
over useや外傷、不動、廃用、手術により、ヒアルロン酸の粘性が増加します。
筋膜の滑走性不全や高密度化、可動域低下、筋出力低下が起きます。
起こることで代償運動を行うこととなり、多分節で過剰な運動をしなければいけません。
代償が効かなくなった部分で痛みが出現します。
▼筋膜機能障害による筋出力の低下
ヒアルロン酸の高密度化により筋外膜の伸張性低下します。
筋紡錘が適切に働かなくなります。
α-γ連関の機能不全がおきます。
筋出力の低下が起きます。
▼筋繊維の37%は深筋膜に停止する
筋と筋挿入の37%が停止腱に行かずに直接深筋膜に停止します。(Smeulders,2005)