きくてぃブログ

〜理学療法士の日常の全て〜

胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲胸郭関節の触診

胸鎖関節、肩鎖関節、肩甲胸郭関節の触診

●胸鎖関節の触診

関節の形状:

 鞍関節

 多軸関節(関節円板があるから

触診方法

 鎖骨を上から触診します

 内側に移動して凹む位置を確認します。

評価

 肩関節屈曲

 肩回し

 呼吸の入り具合、胸郭の膨らみ具合

 寝返り動作

 起立動作(胸鎖関節が硬いと立ち上がりにくい、腕を後ろで組むと立ち上がりにくいのと同じです。)

 動作⇨局所評価⇨仮説⇨検証⇨アプローチ⇨再評価 していきます。

機能不全の改善方法

 モビライゼーション

  鎖骨を指のVの字で挟み込みます。

  反対の手でMP関節付近を反対側PSIS方向に圧迫を加えます。

  endfeelを確認しながら深呼吸を5回程度繰り返します。

 

臨床的な話

 グリグリ押さずに、反対の手で呼吸に合わせて少しずつ深く深くしていきます。

 

●肩鎖関節の触診

関節の形状:

 平面関節

 多軸関節

触診方法

 鎖骨を上から触診します。

 外側に移動していきます。

 引っかかる部分が肩鎖関節です。

 ※S字カーブしている初めのカーブを間違えやすいです。

  またこの位置には僧帽筋三角筋がつくため触りづらくなります。

評価

 肩関節を水平内転(肩甲骨外転)や水平外転(肩甲骨内転)します。

  すると水平内転では肩峰と鎖骨の間が狭小するので、鎖骨が上へ盛り上がってきます。

  また水平外転すると肩峰と鎖骨の間が拡大するので、広くなり押し込めます。

  ※horizontal flexion test

機能不全の改善方法

 肩鎖関節のクリアランスの向上

  肩鎖関節を触診します。

  腹側に離開していきます。

  前方に引き出していく様にします。

  そのとき肩甲骨が動かない様にして、肩鎖関節直上の引っかかりは少し強めに離開します。

  離開したまま深呼吸を5回程度行います。

臨床的な話

 鎖骨の近位も遠位も多軸のため、動かなくなると可動域制限が生じてきます。

 

●肩甲胸郭関節の触診

関節の形状

 肩甲骨と胸郭からなり、関節の形状はなし

 軸もなし

 機能的な関節です。

触診方法

 脊柱から4横指外側と言われますが、人により異なります。

 上腕骨を基準とした内側に肩甲骨があります。

 手で触れ、セラピストのMPあたりで引っかかるところが肩甲棘になります。

 内側にたどると内側縁

 ※内側縁と肋骨角を間違えない様に!

 内側縁は中枢から外側に向けて触診します。

 下縁へいくと下角です。

 それより外側に行くと外側縁となります。

評価

 肩甲骨を動かします。

機能不全の改善方法

 肩甲胸郭関節のクリアランスの向上

  側臥位で肩甲骨をしっかり把持します。

  挙上・下制・内転・外転など動きやすい方向を探ります。

  動きやすい方向に動かせる範囲で20回程度動かします。

  筋緊張が増加しない範囲で行います。

  行っていくと少しずつ動きが良くなるので大きくしてきます。

臨床的な話

 想像よりも肩甲骨は大きい、小さいあると思います。

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