肩関節との関係性(肋骨・胸骨柄・鎖骨)
はじめに
肩関節が上がらない理由で大切となってくる点を紹介いたします。
胸骨柄の方向
肩関節の動きを決定する上で、
「胸骨柄の方向」はとても大切です。
肩関節を挙上させる時には、
肩甲骨が動くと同時に鎖骨も動きます。
その鎖骨は肩峰に付着します。
そしてその鎖骨のもう一方は胸骨に付着しています。
肩甲骨が動くときには胸骨の位置も大切になってくる理由がここです。
胸骨の向きを判断する上で、
胸骨柄が基準として判断しやすい部位となっています。
また胸骨柄には第二肋骨が付いているので、
胸骨柄の向きを判断する上で判断精度を高めてくれます。
肋骨の向き
肩関節の動きを決定する上で、大切となってくるもう一つの点が、
「肋骨の向き」です。
通常、肋骨は下部から上部に行くに連れて
「樽のように」丸くなっています。
そのため、下部より触診すると樽のように膨らみを触れることができます。
しかし、肩関節に制限がある場合
どちらか一方の肋骨が樽のように丸くならずに、
飛び出ているような形で触れることができます。
これは「肋骨が前方回旋した時に、側方へ移動する」ためです。
逆に言うと、側方へ移動している肋骨は前方回旋していると言うことになります。
肩関節を挙上させるためには、鎖骨や肋骨は後方回旋しなければ行けなく
その後方回旋を制限してしまうため肩関節挙上時にも制限が生じます。